第78話|土地も夫も‘難物’だけど、わたし・・・後悔してません!
その後、気が狂うほど煩雑な不動産売買契約書の作成や日程調整を経て、
いよいよ、あの土地がわたしたちのものとなる日が、近づいてまいりました。
「本当に、あの土地で、いいんだな」
契約日前夜、夫は突然そう言い出しました。
「・・・あなたひょっとして、この期に及んで怖気づいてる??やあねぇ」
笑い混じりにかわそうとすると、夫はしつこくコトバを続けました。
「いやあ、大きな買い物だなあって改めて思って。
言ってみれば生活の余剰部分の大支出だろ。ホントにおまえ、よく承知したなあ。
苦労と結婚したようなもんだよなあ。面倒ごとばっかりだし」
「突然、なに殊勝なこと言ってるの?夫の趣味が膨張してこんなことになっていい加減うんざり!
って、言ってもらいたいわけ?」
「そんなことないけど・・・おまえにも今までずいぶん負担かけちゃったしな。
これからだって東京と南房総の行き来だって結構大変だし。嫌気がさしたりしない?」
「そりゃあ恩着せがましく言いたくなったりもするけどね、わたし自身も三芳村が気に入っちゃったしさ。
平日はビシッと都会で働いて、休日は田舎で草刈りに精を出すっていうのも、悪くないんじゃない?
そんなことやってるヒトがいるって、実際はほとんど聞かないけど。
実はとってもゼイタクな生き方なのかも、とは思う。
でも、にいにはホントに嬉しそうじゃない?‘ママー、千葉の土地はいつ買うの?早く買ってよー!’って
毎日せっつくのよ、あの子。三芳村なら、にいにの大好きな虫や魚も、いっぱい探しにいけるよね」
「だよなあ、俺のためばっかりってわけじゃないよなあ!みんなのためでもあるよなあ!
っていうか、俺は無意識に家族の幸せを考えていたのかもしれないよなあ!!
・・・ところで、さ。
早速だけど、ビニルハウス建てなきゃならないんだよ。おまえ忘れてない?
寒くなると植物が枯れちゃうから時間がないんだ。一刻も早く業者を見つけて着工しなきゃ!」
・・・・おい〜〜。そうやってすぐ調子にのると、どうなるか分かってるか〜〜?
また肋骨折るぞ〜〜。
ひとつだけ言えること。
それは、わたしはこの土地購入をめぐる騒動の中でずいぶんと可愛げがなくなり、
夫はずいぶんと恐妻家になったということです。わはは。
ホントに夫婦は難しいです。
このブログについて平日は多忙なサラリーマン、だが休みとなると植物栽培マニアと化す夫。膨大な数の珍植物が自宅からあふれ置き場所に困り果てた挙げ句、夫婦の選ぶ道は「田舎で地主になる!」。植物と人間にとって理想の土地を探し求めることに決して妥協しない彼らの「とんでもない紆余曲折」を、赤裸々に綴ったブログ。
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著者紹介Miori
子供や夫や動物を育てるのが趣味。カフェの窓際でのんびり読書する時間と、家でのんびり造顔マッサージする時間が持てれば幸せ。と、ささやかに都心のインドア生活を楽しんできた主婦が、突如「田舎の土地をゲット」するために髪を振り乱して奔走しはじめる。結婚相手によって、人生が激変することを実感中・・・

