第73話|広い。平ら。太陽サンサン。だけどもね!
さて。
行ってきましたよ、2つの物件を見に。
Tさんは相変わらずいいヒトで、セールスで身を立てているとは思えないほど穏やかで親切で謙虚、
房総は相変わらずのどかで親密な自然が広がり、空気がおいしく、
ドライブしているだけで気分は上々、やっぱり房総サイコー、いい一日になりました。
でもって、その新しい物件は、どうだったかって?
よかったですよ〜。どちらもそれぞれの魅力があって、さすがTさんセレクションというおちゃめなところがあって。
1つ目は、西猪原というところにある土地で、日当たりは最高、雰囲気もなかなかのところ。
道をまたいで2つに分かれている土地だったので、高いほうにビニルハウスを建てて低いほうに家をたてようか?
などという話になりました。
難を言えば・・・これ、農地だったんですよね。農地か〜と脱力したわたしたちを、Tさんきょとんと見てました。
2つ目は、加茂というところ。
こちらの物件の見学には、なんとTさんの会社の社長さんもお付き合いくださいました!
社長さんが出てくるくらいですから、よっぽど上質な切り札を用意してくださったのでしょうか。
「これから行く物件はですね、自信をもってオススメできます。広いし、平らだし、とにかく明るいですから!」
Tさんとは全く違う、がっつり朗らかで押し出しの強い社長さん。
「じゃ、じゃ、まいりましょうか」わたしたちの期待も自ずと膨らみます。だいたい2000坪あるっていうし、
「これはまさか農地じゃないでしょうね?」と確かめると「いえこれは、ただの雑種地ですよ!」というし、
あとは雰囲気次第です。

「奥でうつむいて歩いておられるのが社長さん。 ホントに広くて平らな土地だったのですが・・・今回はごめんなさい!」
2台引きで車を進め、着いたところは何故か某衛生機器メーカーの工場?廃棄物処理場?
便器などがぼこぼこ置いてあります。
へ?ここかいな?とクエスチョンの顔をしていると、わたしたちの表情を楽しむように社長さんが言いました。
「この上ですよ、道の反対側、登りましょう!」
案内された土地は、確かに広かった!平らだった!そして、明るかった!丸く切り開かれた土地です。
「どうです!?広いでしょう!!ここなら誰にも邪魔されず、房総の空気を独占できますよ」
社長さんは胸を張っています。わたしたちの顔を覗き込むようにしてさらにセールストークが続きます。
「いやあ、ここが見つかったとき、やった!と思いましたね。これならお気に召すだろうと」
わたしはにっこりと微笑んで「いい場所ですねー」といいながらも、この土地の持つ吸引力があまり強くないことを感じ取っていました。
何かが、決定的に足りない。
このブログについて平日は多忙なサラリーマン、だが休みとなると植物栽培マニアと化す夫。膨大な数の珍植物が自宅からあふれ置き場所に困り果てた挙げ句、夫婦の選ぶ道は「田舎で地主になる!」。植物と人間にとって理想の土地を探し求めることに決して妥協しない彼らの「とんでもない紆余曲折」を、赤裸々に綴ったブログ。
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著者紹介Miori
子供や夫や動物を育てるのが趣味。カフェの窓際でのんびり読書する時間と、家でのんびり造顔マッサージする時間が持てれば幸せ。と、ささやかに都心のインドア生活を楽しんできた主婦が、突如「田舎の土地をゲット」するために髪を振り乱して奔走しはじめる。結婚相手によって、人生が激変することを実感中・・・

