新島からの手紙

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ちょっとしたプロジェクトを今、新島で進めている。
カフェ&民宿「saro」だ。

相棒の林が中心で進めていて、水戸でカフェをやっている高野さんと
共同で運営を行っている。

その関係で、5日ほど新島に滞在した。

もともと廃業になっていた民宿をちょっとづつ手を入れて、リノベートしている。

僕たちは、日ごろ建築や不動産を軸に空間をつくる仕事をしているわけだけと、
それは、わりとハード(建物)を中心に進めることが多い。
だけど、本当に良い空間というのは、人がいて、音楽がながれて、美味しい料理があって、
はじめて居心地のいい場所が出来る。
そういった意味で、こういったソフト(オペレーション)に関わる
このプロジェクトは僕たちにとって、大きな意味持っていると思う。

そんな中、高野さんからとってもこころ温まるメールを頂いたので、
紹介したいと思います。


遅くなりましたが、
島サミット(*)お忙しい中遠路遥々ありがとうございました。


島サミットにも参加したかったのですが、
準備やら何やらドタバタしており、残念でした。
林さんからお誘いを受け、スタートした新島ですが、
島の人たちからたくさんの心を貰い、
今では新島が第2の故郷のように感じます。


オープンしてから、林さんから報告があったように、
飲食はなかなか盛況で、カフェへの予約も何件か入っています。
(あまり食事に対する予約の習慣がない新島では快挙のような気がします)
誕生会ニーズや、コースでお願いしたいというオーダーもあります。
新島の新しい場所としての存在価値はしっかり島の人たちに認識をされているようです。


心がけている事は、地元の食材を使う事
(ちなみに仕入れは徒歩でも可能)、
そして日替わりのメニューを用意する事
(島では延々固定メニューで選択肢が全くない)、
優しい味に仕上げる事。


今日はカフェが休みだったのですが、
若いカップルが店を訪ねてきました。


とても関心があるようで、
昨日お昼を食べた後にサローを見つけ、
翌日のお昼をサローで食べようと決めて、
雨の中来てくれたようです。


聞けばこのあとの船で帰るという事だったので、
せっかくだし、自分の珈琲入れるついでにと
「良かったら珈琲でも飲みながらゆっくりくつろいで下さい」
と伝えるととても喜んでくれました。

中で写真を撮ったり、思い思いの時間を過ごし、
帰り際にバーの方も見たいというので案内をし、
丁寧にお礼を言って二人は帰っていきました。
客席のお茶を下げようとすると...

メッセージカードと1,000円札がおいてありました。

メッセージには...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
saro様

美味しい珈琲をごちそうさまでした。
雨が降ってくれたおかげでとても素敵な時間を過ごせました。
また新島に来る事が出来たら、
必ず来ます。ありがとうございました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

と書いてありました。

なんだかとてもあたたかい気持ちになりました。


そして、それを一緒に喜んでくれる、
女将の藪下や、森きのこ、カメラの岸本さん。
同じ気持ちで、サローという場所を作っていける仲間に出会えた事も本当に嬉しい事です。
その環境を用意してくれた林さんには本当に感謝しています。
その林さんと出会うきっかけをくれた健太さんにも心から感謝。

ここは東京(住所は東京かもしれませんが)でもないし、
茨城でもないし、沖縄でもない、本当に小さな小さな島のです。

サローを一歩出れば、たくさん知り合いがいるわけです。
地元に愛されて必要とされる事が重要なのだと思います。
東京から来る人(いわゆる観光客)、島の人、
それぞれにテイストをかえてというようなマーケティングの話はたくさんありましたが、
飲食店あるいは宿を継続する上で最終的に必要な事...。

それは「優しさ」「思いやり」なのではないかと思います。
もてなす気持ちだと思います。
それがベースにあることで普遍的な「価値」になるのではないかと思います。

また夏に皆さんがサローに、新島に来てくれることを願っています。
お友達やお知り合いにもぜひ新島を勧めて頂けると嬉しいです。

そしてまた島サミットをするならば、是非地元の方々と一緒に語らいの時間をして頂けたらと思います。

それでは、また。

高野 要一郎

*「島サミット」とは
廃校になった小学校で、新島を活性化できないかというテーマで、
面白い活動をしている人たち20人くらいでディスカッションした会議。


カフェ&民宿「saro」
HP : http://saro-niijima.jp/

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220対21500発 >>

このブログについて

房総の魅力に取り憑かれてもう3年。サーフィンを始めたのがキッカケだった。ある時からこの場所が、まだ未開だけど、とっても魅力的な場所に見えてきた。
波はイイし、魚は美味いし、自然も多い。そして、東京から近いし、土地の値段も手ごろだ・・・。ふと気がつけば、家まで買ってリノベーション中。
いつもは東京、福岡、金沢、たまに海外と飛び回り、色んな計画に没頭。
一見、関係ないような出来事がキッカケで、いつのまにか面白いプロジェクトへとつながっていくのがおもしろい。
しかし、時間ができたら安息の地、房総へ。「房総R不動産」を始めたのはサーフィンに行く口実といわれてもしょうがないか。

著者紹介

吉里裕也
株式会社スピーク共同代表取締役/
東京R不動産ディレクター