トマトのおばちゃん

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いつものように海に入って、駐車場で着替えをしているとき、
とても唐突に、そして、さりげなく、
カブに乗ったおばちゃんが話しかけてきた。
よく日に焼けた顔の優しい感じのおばちゃんだ。

「トマトいらんかね?」

正直、最初は意味がわからなかった。
何言ってんだろう?

「200円」。

おもむろに発したこの言葉で、おばちゃんは売りにきてるんだと、状況を理解した。

「さっきウチの畑でとったばっかやから、美味いよ!」

荷台の中をみると、確かに自然な感じの美味しそうなトマトが積まれている。
東京のスーパーで見かける、人工的な赤みのトマトとは明らかに何かちがう。

バンブリックのタイヨウ君が、取れたてのトマトはとても美味しい。といってたのを思い出し、トマトの魅力におばちゃんの笑顔にも後押しされ、ついつい買っちゃいました。

しかし、よくよく考えると、あのおばちゃんは、何でこの場所にやってきたのだろうか?
ということが疑問に思えてきた。
普通の駐車場なんで人が集まるような場所でもないし。
近くに何があるわけでもない。
単なる帰り道の気まぐれで僕らを見つけて声をかけただけなのか?

でも、袋に「200」って書いてあるから、
売る準備はきっちりとしているので、
それも違うだろう。

理由は謎だけど、取れたてのトマトは、そのままサラダっぽくして食べた。
シンプルに美味しかった。

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このブログについて

房総の魅力に取り憑かれてもう3年。サーフィンを始めたのがキッカケだった。ある時からこの場所が、まだ未開だけど、とっても魅力的な場所に見えてきた。
波はイイし、魚は美味いし、自然も多い。そして、東京から近いし、土地の値段も手ごろだ・・・。ふと気がつけば、家まで買ってリノベーション中。
いつもは東京、福岡、金沢、たまに海外と飛び回り、色んな計画に没頭。
一見、関係ないような出来事がキッカケで、いつのまにか面白いプロジェクトへとつながっていくのがおもしろい。
しかし、時間ができたら安息の地、房総へ。「房総R不動産」を始めたのはサーフィンに行く口実といわれてもしょうがないか。

著者紹介

吉里裕也
株式会社スピーク共同代表取締役/
東京R不動産ディレクター