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   <title>ボクのママはいつか地主</title>
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   <updated>2008-04-15T12:24:20Z</updated>
   <subtitle>土地を探し求めてさまよう家族の物語</subtitle>
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   <title>～『ボクのママはいつか地主』を読んで下さっているみなさんへ、お知らせです～</title>
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   <published>2008-03-25T11:05:06Z</published>
   <updated>2008-04-15T12:24:20Z</updated>
   
   <summary>いつもこのブログにお立ち寄りいただき、ありがとうございます。 欲しい土地を目の前...</summary>
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      <name>Miori</name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/">
      <![CDATA[いつもこのブログにお立ち寄りいただき、ありがとうございます。
欲しい土地を目の前にうじうじモサモサしているわたしたち。
ほとんどの方が「ええい早く決めろ！」としびれを切らしていらっしゃったことと思います。
一部では『ボクのママはいつか挫折』とまで言われていたくらい。
でも、むしろその、逆でして･･･


今回、居ずまいを正して、みなさんにお話しなければならないことがあるんです。


読んでくださっている皆さんの中には、もうお気づきの方もいらっしゃると思うのですが、
実は、実は実は、実はもう、わたしたち・・・


８７００坪の土地、房総に買っちゃってます！
買っちゃって、住んじゃってます！
ずっと、土地探し中みたいなタイトルで続けていて、みなさんスミマセン！


物件探しのすったもんだを毎週ブログにアップする一方で、
実は房総での週末田舎暮らしを満喫していたというこの表裏に、小生ずっと心を痛めておりました。
ブログを見て下さった方から「Mioriさんのご家族にふさわしい土地があります」
なんてご親切に紹介していただくこともあり、そんなときは本当に、ごめんなさいっ・・・と心の中で
平身低頭で謝っていました。
精神的にも追い詰められていき、途中でカミングアウトしてしまおうかと真剣に迷い続けていましたし、
実は日々進行している三芳村の生活の、リアルタイムな感動が腐っちゃう！と焦ったことも、数知れず。
でも、このブログでの土地探しの一部始終にはほとんど偽りはなく、
（あ、わたしのひとりよがりな思い込みとかは結構あるかも。特に夫からは異議もありましょう）
この直近の経験をそのままトレースすることで、臨場感を味わっていただければ、と思い直し、
ここまでやってきてしまいました･･･


振り返れば1年前。正確に言えば、昨年のお正月を過ぎた頃。
売主さんとの売買契約が成立し、晴れて三芳村の土地は、わたしたちのものになりました。
寒い寒い冬の最中、夫が焦り狂っていた「ビニルハウス建設」をようやく果たして
東京の自宅から何百何千鉢もの植物の引越しをしました。これは死んだ。
（引越し屋さんには10件以上断られました。そりゃそうだ、気絶しそうなほど大変な作業だもの。）
そして、まだまだ売主さんの生活の残像が色濃く残るあの家へ、転がり込んだのです。
売主さんはすでに違う場所で生活していたため、家財道具一切を置いていってくれたので
コタツも湯のみもお鍋も洗濯機も、ぜーんぶ前の住人のもの。
まったく･･･間借りのような状態ではじまった、新生活でした。
それが今ではすっかり我が家。
「あ、家具や食器も新調したのね」と思いきや、なんのなんの！
今でもちゃっかり、コタツも湯のみもお鍋も洗濯機もそのまま使ってまーす。
先人の思いのこもった品をむやみに捨てないという方針です。
（実は、新調するお金がないからだけど。）

<div class="photo_box"><div class="photo"><img class="photoimage" alt="7901.jpg" src="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/images/7901.jpg" width="420" height="280" /><br /><div class="caption">じゃーん、でっかいビニルハウスです！！<br />夫の悲願、叶ったり。</div></div></div>

<br style="clear:both;" />

そんなこんなも含め、今のわたしたちの生活をこれからもお伝えしていきたいと思い、
このブログの続編を新設することに決めました！


<strong>★『南房総リパブリック！』がはじまります★</strong>
わたしたちは「夢のセカンドハウス」を手に入れてからというもの、金曜の夜にはパソコンをとじ、
夜な夜な大荷物と子供を車に積んでアクアラインをわたり、真っ暗な農道を走って第二の家路につき、
朝起きたら長靴を履き、軍手をはめ、自然と格闘するという土着的な週末生活を営みはじめています。
これはハッキリいって、衝撃の日々です。
イイとか悪いじゃなくて、なにしろ圧倒的なんです。
究極のフレンチを食する感動もあるけど、空きっ腹にどかんとステーキ500gっていう歓びもあるでしょ？
身も心もぐおおおーっと満たされるような。


と言ってもよく分からないと思いますが、とにかく「週末は田舎で」なんていう絵空事のような二重生活を
実際にやってみたら（ホントにやってるヒト、意外にいないでしょ）、完全に惹きこまれちゃったわけです。
最初は夫のワガママに合わせているだけで、内心は、
「へっ、なにもわざわざ辺鄙な場所で疲れる生活しなくたって、都心にいて不足なんかないじゃないさ。」
と斜に構えていただけのわたしが、です。
「負けました」というかんじなんです。
毎週毎週、夫婦で万難を排して予定をあけ遠路房総に通っているわけだからそれなりに大変だし、
むこうではフル回転で体使って働くのでくたくたに疲れるにもかかわらず、金曜の夜が待ち遠しい・・・
という日々がつづいています。
そんなこんなしているうちに、うちのしょーもないこどもたちもちょっと大きくなりました。
（そして、わたしのお腹には・・・3人目もいる次第。ただいま妊娠7ヶ月でござい。）


で、今後はそんな現在進行形の房総ライフの詳細を、
『南房総リパブリック！』
の中で、随時お伝えしていきたいと思っている次第です。
なるべく頻繁にアップしますので、どうぞご愛読下さいませ。
何しろこれは、都心と田舎の二重生活の「生体実験」の記録です。
実務的に役立つ情報が満載・・・のはず。ご参考になれば幸いです♪


Miori


『南房総リパブリック！』へはこちら。
<a href="http://babamiori.exblog.jp/" target="_blank">http://babamiori.exblog.jp/</a>


<b>追伸<br>
４月１５日をもちまして、こちらのブログへのコメント・トラックバックの受け付けは
終了させていただきます。
今後は、新ブログ<a href="http://babamiori.exblog.jp/" target="_blank">南房総リパブリック！</a>のコメント欄へ
お願いいたします。</b>
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   <title>第78話｜土地も夫も‘難物’だけど、わたし・・・後悔してません！</title>
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   <published>2008-03-18T08:45:53Z</published>
   <updated>2008-03-18T08:48:57Z</updated>
   
   <summary>その後、気が狂うほど煩雑な不動産売買契約書の作成や日程調整を経て、 いよいよ、あ...</summary>
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      <name>Miori</name>
      
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      その後、気が狂うほど煩雑な不動産売買契約書の作成や日程調整を経て、
いよいよ、あの土地がわたしたちのものとなる日が、近づいてまいりました。


「本当に、あの土地で、いいんだな」
契約日前夜、夫は突然そう言い出しました。
「・・・あなたひょっとして、この期に及んで怖気づいてる？？やあねぇ」
笑い混じりにかわそうとすると、夫はしつこくコトバを続けました。
「いやあ、大きな買い物だなあって改めて思って。
言ってみれば生活の余剰部分の大支出だろ。ホントにおまえ、よく承知したなあ。
苦労と結婚したようなもんだよなあ。面倒ごとばっかりだし」
「突然、なに殊勝なこと言ってるの？夫の趣味が膨張してこんなことになっていい加減うんざり！
って、言ってもらいたいわけ？」
      「そんなことないけど・・・おまえにも今までずいぶん負担かけちゃったしな。
これからだって東京と南房総の行き来だって結構大変だし。嫌気がさしたりしない？」


「そりゃあ恩着せがましく言いたくなったりもするけどね、わたし自身も三芳村が気に入っちゃったしさ。
平日はビシッと都会で働いて、休日は田舎で草刈りに精を出すっていうのも、悪くないんじゃない？
そんなことやってるヒトがいるって、実際はほとんど聞かないけど。
実はとってもゼイタクな生き方なのかも、とは思う。
でも、にいにはホントに嬉しそうじゃない？‘ママー、千葉の土地はいつ買うの？早く買ってよー！’って
毎日せっつくのよ、あの子。三芳村なら、にいにの大好きな虫や魚も、いっぱい探しにいけるよね」


「だよなあ、俺のためばっかりってわけじゃないよなあ！みんなのためでもあるよなあ！ 
っていうか、俺は無意識に家族の幸せを考えていたのかもしれないよなあ！！
・・・ところで、さ。
早速だけど、ビニルハウス建てなきゃならないんだよ。おまえ忘れてない？
寒くなると植物が枯れちゃうから時間がないんだ。一刻も早く業者を見つけて着工しなきゃ！」


････おい〜〜。そうやってすぐ調子にのると、どうなるか分かってるか〜〜？
また肋骨折るぞ〜〜。


ひとつだけ言えること。
それは、わたしはこの土地購入をめぐる騒動の中でずいぶんと可愛げがなくなり、
夫はずいぶんと恐妻家になったということです。わはは。
ホントに夫婦は難しいです｡
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   <title>第77話｜愛されていた土地を買う、ということ。</title>
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   <published>2008-03-11T08:25:38Z</published>
   <updated>2008-03-11T08:28:53Z</updated>
   
   <summary>夫の話は続きます。ライフワークとなっている植物研究のこと、子供たちを育てる環境に...</summary>
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      夫の話は続きます。ライフワークとなっている植物研究のこと、子供たちを育てる環境についてのこと、
さらにはいつかこの地に生活の拠点をうつして地域活性にも一役買いたいのだということ・・・・・


売主さんは、うむ、うむと真剣に聞いてくださいました。
「ここはねえ、もうすっかり若いヒトたちがいなくなってしまって。残っているのは年寄りばかりですわな。
おたくみたいな若い家族が来てくれるとね、きっと部落のみんなも喜ぶと思うんですよ。
ただね、本当に土地が広いから、草ぼうぼうにしないようにするだけでもねえあなた、大変ですよ。
わたしも今は、ここに毎日住んでいるわけじゃあないから、知り合いや親戚に手伝ってもらって
何とか隣近所に迷惑をかけないようにはしてきたけど････それもしんどくなっちゃてねえ、
思い切って売りに出すことにしたくらいでしてね。


何しろ先祖代々守ってきた土地なもんでね、やっぱりほっぽらかしにするようなヒトには売るなって、
わたしのまわりも言うんですよ。
今までもここを売りに出してから、何人か欲しいというヒトが訪ねてきてねえ、それでも結局、
いろいろと相手さんとの条件が折り合わなくてやめたんですよ。
本当に気に入ってくれるヒトにだったら、渡してもいいかなと、思ってはいるんですけどねえ」


なるほど・・・・わたしには、この売主さんの「売りたいけれど売りたくない」という複雑な気持ちが
痛いほど伝わってきました。
      単純に売り渋っているというだけではなさそうです。自分が見初めて心から納得した相手以外には、
お金が折り合っても渡したくないのかもしれない。
「草刈りの大変さは、地元の方々から伺って充分覚悟しています。不慣れながらもがんばります。
足りない部分については、不動産屋さんのお知り合いの地元の方からご協力いただけるように
すでにお願いしていますが、とにかくいろいろ教えていただきながらやっていきたいな、と」


「そうですねー、徐々に覚えれば、誰しもできることなんですがね。体力さえあれば」
「ちなみに、草刈りが大変なのは、夏ですか？」わたしは恐る恐る口を挟みました。
「いやーまあー、草は3月くらいから10月くらいまで生えるなあ。夏は特にねえ、のびるんですよ。
ほっとけばあっという間に藪になって、家なんか埋まっちゃうでしょうねえ」


････実際、草刈りひとつやったことのないわたしたち。
こうやって意欲を示すコトバを連ねるだけで、果たしてちゃんと信頼してもらえるのだろうか？
そして本当に、この広大な土地を将来にわたって維持管理していけるのだろうか？
そんな一抹の不安を吹き飛ばし、自分を奮い立たせるように、わたしはちょっと場違いな大きな声で
「多少の苦労は楽しく乗り越えようっていう覚悟はあります。
今は知識も経験もないですけど、やる気と体力だけはありますから！」と言い、ない胸を張りました。
（・・・・まったく、このわたしが啖呵切るなんてなあ。
よほどこの土地に惚れちまったってことです。今さらですが）


結果的にわたしたちは、何とか売主さんのおメガネに適ったようでした。ほっ。
また、農地部分の本登記までは協力していただくことも、約束してもらえました。
ただやはり金銭面での折衝はシビアで、こちらが提示した支払いプランをのんでもらうには至らず。
何もかも思うようにいくわけではありません、はい。


それでも、今回売主さんと直接逢って話が出来たこと、これは大きな収穫でした。
売主さんの人柄を知るということもさることながら、ずうっとこの土地を守ってきた人々の愛情のような
ものを感じることができ、その愛情を受けてこちらも今まで以上に、この土地への思いが固まりました。
はじめ、公図の地目の中に「墳墓」という項目があり、ひぇ～ここに売主さんの先祖が眠っていたなんて
桑原桑原・・・と思っていたのですが、売主さんの顔が見えて人間的なつながりを持ったあととなっては
「こんな見晴らしのいい高台に家をつくって、この景色を見ながら生活して、土地を荒らさず守ってきた
ヒトたちがいるんだな。そのヒトたちががっかりしないように、わたしたちもがんばらなきゃなあ・・・・」
なんて敬虔な気持ちになっちゃったりするのですから不思議です。
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   <title>第76話｜売主さんとご対面！</title>
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   <published>2008-03-04T08:30:46Z</published>
   <updated>2008-03-04T08:35:02Z</updated>
   
   <summary>「主のいる状態のあの家に行くというのは、何だか妙に緊張するなあ」 「そうだね・・...</summary>
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      <name>Miori</name>
      
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      「主のいる状態のあの家に行くというのは、何だか妙に緊張するなあ」
「そうだね・・・定年後のおじいさんって伺ったけど・・・どんな方だろう?気難しかったらどーしよー。」
「きっと売主さんも、俺らのこと想像してるんだろうな。ヘナヘナした都会の腰抜けだったら困るなーとか」
「それとさ、手土産どうする？こんどわたし表参道に行くから、ちょっとオシャレなお菓子でも買っとく？」
「えーお前世間知らずだなあ！こういうときは、記号的で分かりやすいものがいいって決まってるんだよ。
ヨックモックとか、亀屋万年堂とか、ユーハイムとか、お菓子のホームラン王のナボナとかさー」
・・・そこでわたしは夫の忠告どおり、洋菓子のウェストでリーフパイ詰め合わせを買うことに。
（「真面目な味を心がけています」ってＣＭで言ってるくらいだから、心証よさそうでしょ？）
まったくこれは、わたしたち家族の運命がかかった「面接」なのです。おのずと気合が入りますよね。


いよいよ、ご対面当日。
この日は、不動産屋さんに代わり、売主さんと面識があり地元で顔が広いＹさんと、
行政書士のＴさんがご同行。
まずは「道の駅」で落ち合って、それからぞろぞろぞろと車を連ねて三芳村の家に向かいます。
景色を愛でる余裕もなくいそいそと道をゆき、すでに見慣れた家の玄関前に車を停めて降り、
居ずまいを正してから中に声をかけました。（インターホンはありません。）
「どうも、ごめんくださーい」
      ほどなく、がらがらがらと玄関の扉が開き、中から初老の男性が出てきました。
「ああ、遠路どうもどうも、お待ちしていました。何もないですがまあ、中へどうぞ。」
見れば、父親と同世代くらい。ちゃんとフツウにニコニコした方でほっとしました。
（まあ別に、敵対関係にあるわけじゃないから、こっちが過剰にこわばりすぎなのです） 


わたしたちは精一杯礼儀正しく、ぴんとちゃんとにこやかに「はじめまして」とご挨拶。
不動産屋さんと何度かお留守宅にお邪魔したときは「いつか我が家に・・・」と想像が膨らんだのに、
こうやって今この家に住んでいる方に出迎えられてしまうと、まるっきり他人の家にしか見えません。
玄関を上がってすぐの客間ド正面に飾られたお仏壇も神棚も急にリアルなものに感じられて、
すみませんヨソモノでございます～と身が縮まってしまいます。


子供たちは恐ろしく普段どおりで「やっぱりここひろ～い！でも暗～い！ルンタッター」とスキップするので
「にいに、頼むから、今だけは絶対静かにしていてちょうだい」と低い声でたしなめながら冷や汗が出ます。
出された座布団に正座して、さて何から話そうかとみんなが構える中、売主さんが口をひらきました。
「どうですか、この土地、気に入りましたか。何しろ広いんで、維持管理が大変なんですよ」
・・・つまり、ちゃんと土地の世話が出来ないヒトには売りたくない、ってことだな。


「はい、何しろ素晴らしいと思ったのは、この家からの外の風景です。
他にもずいぶんいろいろな土地を見てまわったんですが、里山の美しさをこんな風に堪能できるのは
結局この家だけでした。それで、田舎暮らしの右も左も分からない分際ではありますが、ぜひここで
家族でがんばってみたいと思った次第でして」
････こういうとき、夫はなかなか頼もしい存在となります。
いつもは斜に構えていてノラクラ批判的なのに、そんな片鱗などまったく見せないひたすらひたむきな態度。
トツトツと真面目に、こちらの思いの丈を語ります。
（思わずこっちもウルウルした目で彼の言葉にうなずくようなキャラになってしまったりして。）
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   <title>第75話｜売主さんに逢いにいこう！</title>
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   <published>2008-02-26T08:15:04Z</published>
   <updated>2008-02-26T08:24:46Z</updated>
   
   <summary>いざ、三芳村の土地を買うぞ†！と、ドンと腹をくくったわたしたち。 これまで、知り...</summary>
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      <name>Miori</name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/">
      いざ、三芳村の土地を買うぞ－！と、ドンと腹をくくったわたしたち。
これまで、知り合いの弁護士さんや行政書士さんの協力を得て、すぱっと自分の土地になりきらない
「農地」取得におけるリスクの回避策を検討してきたわたしたちですが、
ここで、もっともあてにならないけれどももっとも重要なところに、メスを入れることにしました。


それはズバリ、『売主さんと直接お逢いする』というアクションを起こすということ。
これまで、不動産屋さんを介してやりとりはしていたものの、お互いに顔を突き合わせていなかったのは、「金銭の絡む交渉は仲介者を入れた方がスムーズになる」という一般的な考えによるもでした。
しかし、やはり売り手も買い手も人間同士、相手の実態がつかめないとお互いに猜疑心ばかりが募り、
事態を前向きに引っ張る力は生まれてきません。
また、不動産屋さんから「先祖代々受け継いできた土地なのだから、真面目に土地を使ってくれる
ヒトでなければ売りたくない」という売主さんの意向も、漏れ伝わってきていたりしています。
      ・・・それからひとつ、重要なこと。
例えばフツウは、新しく家を建てるために土地を見つける過程で、その土地の持ち主（売主）と関係を結ぶ必要なんて、まずありませんよね。そもそも誰が前に住んでいた土地かだって、知らなくていいこと。
それは、「だれそれさんの土地」だったものが不動産屋などの仲介業者によって抽象化されてしまう、ということもあるし、仮に当人同士の直接売買であったとしても‘売る’と‘買う’が瞬間的な手続きでしかなく、その瞬間を過ぎればお互いが無関係な存在になるからです。


でも、「農地」を含む土地を買うわたしたちの場合は、そうはいきません。
わたしたちが農家資格を取得して、農地部分を本登記するまでは、
土地購入後も売主さんから何やかんやとご協力を得なければならず、
よってしばらくの間は信頼関係を結ぶ必要があるのです。
「提示されたお金を出せばいいんでしょ」っていうわけには、いきません。


であればいっそ、面通しして直接信頼関係を結んだ方が、いいんじゃないか？
そう考えたわたしたちは、不動産屋さんにお願いして、三芳村のあの家で売主さんとお逢いできるよう
段取りを組んでもらいました。


・・・目的は、3つ。
（１）まずこちらの真摯な姿勢と人柄（決して良くはないけど・・・）を認めてもらい、信頼関係を築く。
（２）いろいろご協力を得るにあたって、こちらの作った契約事項を確認してもらい、同意を得る。
（３）予算が厳しいので、できれば・・・お勉強していただきたい。そうでなければ、
契約時に手付金を打って、本登記後に残金払い、っていうスタイルにしたい。
（↑こちらのリスクは減るが、売主のリスクが激増の案。こんなの、切り出せるかな〜〜〜）


さあ、直接交渉が吉と出るか、凶と出るか！
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   <title>第74話｜もう、浮気しないよ。</title>
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   <published>2008-02-19T07:58:36Z</published>
   <updated>2008-02-22T02:08:32Z</updated>
   
   <summary>「この山のある方角って、どっちになりますか？」 「ええとねえ、ええと、これは・・...</summary>
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      <name>Miori</name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/">
      <![CDATA[「この山のある方角って、どっちになりますか？」
「ええとねえ、ええと、これは・・・南・・・南西、ですかね」
そうか、南西が完全にふさがっているのか。まあこれだけ広ければ、冬でも日中はどこかが明るいだろうけれど。


<div class="photo_box"><div class="photo"><img class="photoimage" alt="7401.jpg" src="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/images/7401.jpg" width="420" height="280" /><br /><div class="caption">どこへ行っても、自分の目で方位を確認する夫。<br />うーむ。確かに南西に山がある・・・</div></div></div>

<br style="clear:both;" />

「広いねえ！ここならビニルハウスが次の日でも建てられるんじゃない？」
浮かない顔の夫を盛り立てるように声をかけると、その声にかぶさるようにダンプカーが下の道を通る音がブ〜ン。


「高台になってるから、けっこう静かに過ごせるんじゃないかしら？」・・・また、ブ〜〜〜〜ン。
都心にいれば全然気にならないのですが、緑深いところにいると車の音が耳障りに思えるから不思議。
あるいは、わたしたちが厳密になりすぎているのかもしれません。
アノ土地よりも魅力的か？？遜色はないか？？って。
社長さんのご期待に添うような反応ができなかったわたしたちの、恐縮してしぼんだ空気を察したＴさんは、
「いやあ、おメガネにかなっていなくてすみません〜。これからも引き続き、他にも探してみますから」
と切り上げムードを作ってくれました。


車に戻りながら、夫がぼそっと「やっぱり便器工場が真下にあると、な・・・」とつぶやきました。]]>
      <![CDATA[以前だったら、この土地でも手をうっていたかもしれません。ちょっとのことなら目をつぶって。
でももう、後戻りはできないんだ、ということに気が付きました。
三芳村のあの土地を、あの家を、あの風景を見てしまったら。
ひとことで言えば、土地の持つ魅力のスケールが違うのです。
個人的にはね、Tさんから土地を買ってあげたかったんです。骨惜しみなく付き合ってくださっているし。
でも、ごめん、やっぱり三芳村の土地でがんばることにします！・・・・これが、今回の結論。


これからもぶうぶう文句たれちゃうかもしれない、
あ～めんどくさいと自棄おこしてふて寝する日もあるかもしれない、
それでもあの家にお布団を敷いて4人で寝る日を夢見てがんばろうと、わたしは心にかたく誓いました。
「おつかれさん」
「まあでも、見てよかったね」
そんな短い会話で、今日の総括は終わったのでした。


それにしてもわたしたちって、多分ハタから見ているとまどろっこしくてやってられないでしょうね。
いつまでもうじうじうじうじ・・・・「ええい、さっさと決めろ！」って思われてるだろうなあ。自覚してます。
でも、すぐに本登記できない「農地」があることで、どんな不利益が生じるかを考えつくして
先廻って手をうっておくというのは、何と思われようと必要不可欠なリスク管理ではあります。


最後の最後まで他の土地の可能性も検討するっていうのも、そのひとつ。だけどきっと世の中には
「よし決めた！買うぞ！どうにかなるさ♪」と即断即決して買っちゃうヒトだっているでしょう。
そしたらもう、今頃、あの家でコタツに入ってるのかもなあ････
（実はわたしは非熟考タイプ。今まで暢気にそうやってきて、あんまり痛い目にあっていないから
反省もできてない。
でも今回、「億万長者でもない俺らの、なけなしの財産がかかってるんだぞ！！！」と夫に叱咤されて
ちゃんと反省して改心しました～。だからリスク管理の実務もわたくしめが請け負ってるんです。
エラい？・・・あたりまえか。）


<div class="photo_box"><div class="photo"><img class="photoimage"  alt="7402.jpg" src="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/images/7402.jpg" width="420" height="280" /><br /><div class="caption">「この日の収穫。海に寄ったとき捕まえたカニ。<br />お味噌汁なんかにしないよ。飼うつもり。<br />（だったけど、１日で死んじゃった・・・）」</div></div></div>


]]>
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   <title>第73話｜広い。平ら。太陽サンサン。だけどもね！</title>
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   <published>2008-02-12T07:18:41Z</published>
   <updated>2008-02-13T06:18:11Z</updated>
   
   <summary>さて。 行ってきましたよ、2つの物件を見に。 Ｔさんは相変わらずいいヒトで、セー...</summary>
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      <name>Miori</name>
      
   </author>
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/">
      さて。
行ってきましたよ、2つの物件を見に。
Ｔさんは相変わらずいいヒトで、セールスで身を立てているとは思えないほど穏やかで親切で謙虚、
房総は相変わらずのどかで親密な自然が広がり、空気がおいしく、
ドライブしているだけで気分は上々、やっぱり房総サイコー、いい一日になりました。


でもって、その新しい物件は、どうだったかって？
よかったですよ～。どちらもそれぞれの魅力があって、さすがＴさんセレクションというおちゃめなところがあって。
1つ目は、西猪原というところにある土地で、日当たりは最高、雰囲気もなかなかのところ。
道をまたいで２つに分かれている土地だったので、高いほうにビニルハウスを建てて低いほうに家をたてようか？
などという話になりました。
難を言えば・・・これ、農地だったんですよね。農地か～と脱力したわたしたちを、Ｔさんきょとんと見てました。
      <![CDATA[2つ目は、加茂というところ。
こちらの物件の見学には、なんとＴさんの会社の社長さんもお付き合いくださいました！
社長さんが出てくるくらいですから、よっぽど上質な切り札を用意してくださったのでしょうか。
「これから行く物件はですね、自信をもってオススメできます。広いし、平らだし、とにかく明るいですから！」


Tさんとは全く違う、がっつり朗らかで押し出しの強い社長さん。
「じゃ、じゃ、まいりましょうか」わたしたちの期待も自ずと膨らみます。だいたい2000坪あるっていうし、
「これはまさか農地じゃないでしょうね？」と確かめると「いえこれは、ただの雑種地ですよ！」というし、
あとは雰囲気次第です。


<div class="photo_box"><div class="photo"><img class="photoimage"  alt="7301.jpg" src="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/images/7301.jpg" width="420" height="315" /><br /><div class="caption">「奥でうつむいて歩いておられるのが社長さん。<br />ホントに広くて平らな土地だったのですが・・・今回はごめんなさい！」</div></div></div>

<br style="clear:both;" />

2台引きで車を進め、着いたところは何故か某衛生機器メーカーの工場？廃棄物処理場？
便器などがぼこぼこ置いてあります。
へ？ここかいな？とクエスチョンの顔をしていると、わたしたちの表情を楽しむように社長さんが言いました。
「この上ですよ、道の反対側、登りましょう！」
案内された土地は、確かに広かった！平らだった！そして、明るかった！丸く切り開かれた土地です。
「どうです！？広いでしょう！！ここなら誰にも邪魔されず、房総の空気を独占できますよ」


社長さんは胸を張っています。わたしたちの顔を覗き込むようにしてさらにセールストークが続きます。
「いやあ、ここが見つかったとき、やった！と思いましたね。これならお気に召すだろうと」
わたしはにっこりと微笑んで「いい場所ですねー」といいながらも、この土地の持つ吸引力があまり強くないことを
感じ取っていました。
何かが、決定的に足りない。]]>
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   <title>第72話｜恋愛と結婚は別？</title>
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   <published>2008-02-05T06:25:35Z</published>
   <updated>2008-02-05T06:29:04Z</updated>
   
   <summary>付き合っている人がいるのにお見合いをするって、こういう気分なのかなあと思います。...</summary>
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      付き合っている人がいるのにお見合いをするって、こういう気分なのかなあと思います。
彼氏には黙っておいて、実は「条件も人柄もよかったら、結婚はこっちと決めよっかな」
みたいな腹黒さで、それなりにウキウキしながら現場に向かうかんじ。


ついこの間まで「これが最後の恋！」みたいに一途だったくせに、その舌の根も乾かぬうちに
「恋愛と結婚は別」とも言えてしまう自分の恐ろしさよ・・・
      三芳村の土地に疲弊していたわたしたちは、できれば今日出会う物件が衝撃的に素晴らしくあれと
心の中で祈りながら、早起きしてＴさんに指定された場所に向かいました。
今回見せてもらうのは、どちらも君津市のもの。三芳村よりは随分と家から近いんです。


「やっぱり三芳村は遠すぎるかね。君津くらいだったら、正味1時間ちょっとで着くんだよね」
「そうそう。毎週末のことになるから、それってすごく楽なことだよね」
ドライブ中の会話も、なんとな〜く新しい物件に寄り添ったものになりがち。
「Ｔさんにはいろいろお世話になったから、ひょっとしたらここで恩返しってことになるかな」
「でもさあ、意外な落とし穴に注意だぞ。前見た、恐ろしいおばあさんが登場した物件も、条件はよかったよ。
ははははは！あれは忘れられないなあ！」
「ホントだね、あのおばあさんは強烈だったね、あはははは！」


もうすぐ運命の扉が開かれるかもしれないという期待からか、夫もわたしもやたらと明るいのでした。
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   <title>第71話｜浮気</title>
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   <published>2008-01-29T05:55:12Z</published>
   <updated>2008-01-29T08:12:54Z</updated>
   
   <summary>そんな出口の見えない状況で鬱々としていたとき、1通のメールが届きました。 懐かし...</summary>
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      <name>Miori</name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/">
      そんな出口の見えない状況で鬱々としていたとき、1通のメールが届きました。
懐かし〜い、アノお方からです。
「ご無沙汰しています。その後いい土地は見つかりましたでしょうか？
こちらでも、ご希望に合う物件を探していましたら、随分時間がたってしまいました。
最近いくつか、広さも日当たりも申し分ない物件が出てまいりました。・・・・」
      そう、そのメールは、わたしの中では‘癒しの不動産屋さん’としてポイントの高かったT様からでした。
びっくりＮＧの土地もひょうひょうと紹介してくれたりするお方なのですが、
今まで紹介された物件のマニア度の高さからいって、当たればツボにはまるかもしれない。


Tさんのメールにくっついてきた物件概要だけではよく分かりませんが、
ひとつは、日当たりと立地のよさそうな物件。
もうひとつは、2000坪近くある平坦地の物件。
どちらも、添付の小さな写真で見る限りでは、何だか希望が持てそうです。


「一応このふたつ、見に行ってみようか？」
「そうだな。条件を満たす土地で、苦労しなくても手に入るなら、そのほうがいいもんな」
・・・苦労しないで手に入る。
そのフレーズの、耳に心地のよいことよ！
農家にならなくったって、金額の折り合いさえつけばポンと買える土地。
ああ、楽だわ！楽って、なんて素晴らしいの！ 


わたしは早速パソコンにむかい、「今週末、拝見したいです」とTさんに返事をうちはじめました。
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   <title>第70話｜ストレスのあまり黒煙ぷすぷす</title>
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   <published>2008-01-22T12:50:29Z</published>
   <updated>2008-01-22T13:00:40Z</updated>
   
   <summary>やっぱり、農家になるなんてむずかしいよなあ。 農作業の労働負担・助っ人の問題、土...</summary>
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      やっぱり、農家になるなんてむずかしいよなあ。
農作業の労働負担・助っ人の問題、土地の権利関係の諸問題、おかねの問題・・・
せっかく素晴らしい土地を見つけたのに、現実との折り合いがつかずに悶々とする日々が続きます。
タイトな条件に少しでも譲歩の余地がないかと、入手に向けて方々とやりとりする窓口になっていたわたしは
思うようにいかないことだらけでストレスがたまり、そのうち体中からぷすぷすと黒煙がたちのぼりはじめました。


被害者はもちろん、夫。
深夜に疲れて帰ってくる夫をじっとり暗い目で一瞥し、
おかえりなさ〜いのかわりに、いきなり因縁をつける妻になってしまったわたし・・・


「あなた絶対、結婚相手まちがっちゃったのよ。豪農か大地主か大富豪の娘がよかったのよ。
そうすりゃ農家資格も必要ないし、使える土地はうざうざあったはずよ。
今からでも遅くないんだから、もっとあなたにメリットのある相手と再婚すれば？？」
      「・・・は？おまえ、いきなりどうしたんだ？訳わかんねーぞ」
「だからさあ！なんでわたしなんかと結婚して、土地が欲しいなんていうのよ！
農家の娘でも娶れっていってんのよ！」
「・・・あのなあ、いまさら何いってるの。大変なのは分かるけどさあ、まあ急にそう怒るなよ。
今日は何に困ったの？何がいちばん大変だったの？」


「ぜんぶよぜんぶ。ぜーんぶ大変。わかるでしょ？
全財産つっこんで買っても、自分のものにならないかもしれない土地なのよ。
そしたらただの一文無しよ。そんな土地を買おうとしていること自体、まちがってるのかもしれないじゃない？
わたしのやってること、けっきょく骨折り損のくたびれ儲けに、なりゃあしない？！」
普段はわたしのほうが楽観度が高くて、心配性の夫にボケだのヌケだの言われるのですが、

いろんな不安が一度にどっと押し寄せてきて突然崩壊するわたしを、夫はあたふたとなぐさめてきます。

「いや、おまえもあの土地がとっても欲しいって言ってただろ？だけど、そう思えないならやめてもいいぞ。
俺は仕事があるから日中の交渉事はおまえにまかせっきりになってしまって申し訳ないけど、
仕事のほうを替わってやってもらえるわけじゃないしなあ。しょうがないよなあ。
また、他の物件探すところから、やりなおすのと、どっちが大変かなあ。それでも別にいいけど・・・」

また、また1から、探すのか・・・それも難儀きわまりない。
どっちに行っても苦労ばっかりだ。こんなことだけでわたしの若き日々はむざむざと費やされるのか？
（っていうほど若くもないけどさ。）
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   <title>第69話｜やっぱり、汗水たらしてがんばるしかない</title>
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   <published>2008-01-18T13:59:03Z</published>
   <updated>2008-01-22T15:08:57Z</updated>
   
   <summary>それにしても、そんな「ウルトラＣ」があるとしたら、まともに農家になるために必死こ...</summary>
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      <name>Miori</name>
      
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      それにしても、そんな「ウルトラＣ」があるとしたら、まともに農家になるために必死こいて努力する気に
なれないよなあ、というのがわたしの本音。心がどす黒くなっていくのが分かります。
「アホが見ーる、ブタのケーツ」そんな、悪魔のささやきが一瞬聞こえたような気がしました。


一方で、同じ物件を800万も高く買わせようとしてるなんて、ずいぶんバカにしたもんだと
なんとなく気分が悪い。素人だと思って、なめんじゃね～よ～。（だんだん凶悪なオーラがでてくるわたし・・・）


そこで、翌日その業者にもう一度、反撃の電話をしてみることにしました。
「他で800万も安く売っている物件ですよ。農地のことも含めて全部解決していただくとしても、
800万上乗せは酷いんじゃないですか？
どんな手段で農地を売ってくださるのか知りませんが、もうちょっと良心的な値段で
ノーリスクで売っていただくことができるなら、考えてもいいんですけど。」


すると、「酷いっておっしゃいますけど、これが売主さんのご希望価格なんですよ。
むしろ他の不動産屋が出している情報にご立腹なさってましたよ。
わたしどもは売主さんと懇意にしてますから、きっと、うちの値段でしか取引しないと思いますよ」
と、またまた強気の発言。
      でも、おかしいんですやっぱり。


売主さんはわたしたちがお世話になったCさんの不動産屋さんに家の鍵まで渡しているわけだから、
Cさんのところの提示している価格に立腹しているはずがないでしょ？　適当なこと言っているのかしら。


でもわたしは、そこにはあえてつっこまずにこう言い返しました。
「そんな事情はよくわかりませんが、インターネットに出ている情報を見比べた身としては
高すぎるのは変だと思うのは当然ですよね？
それからおたくの言うように農地取得の手続き不要というのなら
もっと安くやってほしいと交渉したくなるのも、当然ですよね？？」


相手を責める女独特のヒステリックな口調にうんざりしたのか、電話口からしんねりした声が聞こえました。
「ではその件は、メールにてご回答します。はい、どうも」・・・・切られちゃった。あーあ。



そして後日、その業者からメールが来たのですが、なんとなんと
「価格につきましては○○円ではどうかと売主様はおっしゃっております。
なお、農家資格を取得に関しましてはお客様のほうでご自由に行って頂くことになります。
資格を取得するまでは仮登記の状態となります。」
との回答。


なんじゃそりゃ？　結局なんにもいいことないわけ？　‘全部こちらでいたします’んじゃないの？
しかもそこで提示されていた○○円すら、Ｃさんの不動産屋さんより300万も高い！
なーんていい加減なんだろう！
もし、この不動産屋からこの土地を買おうとしたら、一体わたしたちはどうなっていたんだろう。


・・・・というわけで、結論。
一括本登記なんていうウルトラＣなど存在しえないわけで、存在したって手は出さないほうがいい！
やっぱり地道に農家になるために、わたしたちは汗水たらしてがんばるしかないようです。


嗚呼。
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   <title>第68話｜すべてを一挙に解決するウルトラＣがある？！</title>
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   <published>2008-01-15T11:56:41Z</published>
   <updated>2008-01-22T15:08:04Z</updated>
   
   <summary>「なあ、ホントにこの土地でよかったと思う？　金出して苦労を買うようなもんじゃない...</summary>
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      <name>Miori</name>
      
   </author>
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/">
      「なあ、ホントにこの土地でよかったと思う？　金出して苦労を買うようなもんじゃない？」
「うーん。そうだねえ。厳しいねえ。でも、あれよりいい土地がこれから見つかると思う？」
「・・・・思わない」
「じゃあ、がんばるしかないんじゃない？」
「だよな。気持ちいい土地だもんなあ。もし、他のヒトのものになったら、もう立ち直れないよな！」
「きっとさあ、めでたくあの土地がわたしたちのものになったら、‘苦労した甲斐があった’って笑えるよ」
「でもさあ、そんな日が、ホントに来るのかなあ・・・・」
「うぅ・・・・来ないかなあ・・・・。いざ買ったらぜんぜんうまくいかなくて、大失敗だったりして・・・・・」


不安を掻き立てたりもみ消したりしながら、三芳村の土地のことばかり考える日々。
とにかく、ちょっとでも問題を減らして現実に向けて動き出そうと、わたしたちはあらゆるところへ出向き、
いろいろなヒトの話を聞き、情報収集に努めていきましたが、
不安は減るどころかますます増える一方。


そんな中、「え？　すべてを一挙に解決するウルトラCがあるの？！」という情報をかぎつけました。
      わたしたちの頭痛の元は、何度も言っているように「農地」の存在です。
農地が含まれる以上、農家以外は本登記できないのだから、まず農家にならなきゃいけないんです。


でも、でもね、こんな妙なことがあったんですよ・・・・
物件検索をずうっと続けてきた習い性で、「房総　田舎暮らし　土地」となんとなーく検索していたところ
「広大な敷地　日当たり良好　みよしの里」という謳い文句の物件がひっかかってきました。


おやおや、他にも三芳村にいい土地があるのかしら？？　と思ってよくよーく内容を見てみると、
ん？何だか、住所も面積もあまりに酷似しているのです。ひょっとして、同じ物件？


だけどもね、ひとつ違うのが、売り出し価格。
Ｃさんの不動産屋より、なななんと８００万円も高いのです。


これはどういうことだろう？　不思議に思って、その不動産屋さんに、早速電話をかけてみました。
「すみません、三芳村の物件なんですけど・・・これ、他の不動産屋さんよりずいぶん高いですよね。
何か理由があるのですか？」
「いえ、これは売主さんからのご要望の価格ですよ。他の不動産屋さんの情報って、確かなんですか？」
いきなり強気の発言。


「いやべつに・・・ネットで調べた範囲でしかわからないんですけど・・・」
一瞬ひるみそうになりましたが、気を取り直して確信の質問をぶつけてみることに。
「ここって、農地が含まれますよね、地目に畑ってあるし。農地法にひっかかってきちゃうと思うんですが、
農家じゃないヒトでも買えるんですか？」
「それは、まったくご心配ございません。こちらは農地関係の売買に関してはかなり場数を踏んでおりまして、
農地であっても買主さんにご負担をかけずにお売りできるよう、全部こちらでいたします、ハイ」


いかにも自信たっぷりのその発言を聞いてわたしはピンときました。
な、る、ほ、ど。
800万円の上乗せ金は、その‘全部こちらでいたします’に使うんだな。
何が行われているかは分からないけれど、然るべきところにそのお金をばらまいて（一部はマージンとしても）
何らかの手を使って（例えば「農地」じゃない地目に変更させる、とか）買主が農家資格を取得せずとも
売買できる環境をつくる、ということだな。


以上はまったく根拠のない推測でしかなく、ひょっとしたらわたしの
被害妄想なのかもしれませんが、こういう風に考えてみると妙につじつまが合うと思いませんか？
土地の売買なんて、お金が物言う世界。こんな小さな物件の取引ではいざ知らず、
大きな開発がらみだとこの手の「闇金」はいくらでも動いているはずです。
もし、この不動産屋が開発事業も得意としているのであれば、そんなやり口にも長けているのかもしれません。



うーむ、なんだかブラックな世界が見え隠れしているぞ！
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   <title>第67話｜問題山積で、頭が痛いです</title>
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   <id>tag:www.realtokyoescape.jp,2008:/tochiba//1.130</id>
   
   <published>2008-01-11T12:40:04Z</published>
   <updated>2008-01-11T12:43:54Z</updated>
   
   <summary>とはいえ、わたしたちは定年後の夫婦ではないわけで、夫だって東京に仕事があります。...</summary>
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      <name>Miori</name>
      
   </author>
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/">
      とはいえ、わたしたちは定年後の夫婦ではないわけで、夫だって東京に仕事があります。
あっさりきっぱり会社を辞めて、家族で三芳村にころがりこんで一から農業をはじめるっていうのも
なくはないのかもしれませんが、かなり非現実的。


もちろん、夫の夢は「自分の育てた植物を売って生活したい！」。
でもね、その夫本人だって、はい今すぐ就農ね。という勇気はないわけで、
「だってさあ、だってさあ、土地買うのにごっそりざっくりお金使うし、ますます稼がないと生きていけない・・・」
というのが我が家の実情。



「だーかーら、お前が年末ジャンボ買わなかったのがいけないんだ。当たれば3億円だぞ！」
と、わたしによくわからない濡れ衣を着せる夫に、
「そもそも大富豪でもないくせに、植物道楽なんていう貴族じみたことするのが身分不相応なのよ！」
と倍返しでスゴむわたし。



このような非生産的な合いの手を入れながらの話し合いは、遅々として進みません。
      それでも、あんまりうだうだしていると秦野の土地のように他の人の奪われてしまいますので
「とりあえず、俺らがあの土地を手に入れるまでの具体的な道筋を調べてみよう」
ということになり、不動産屋のＣさんからの情報を元に、問題点を整理してみたら
とにかく問題山積。ということが今さらながら分かってきました。



大きくは権利関係の問題ですが、他にもいろいろあります。
こちらの思惑と、ほうぼうの立場の思惑が、思うようには一致しないのであります。


問題になったことの一部をお伝えすると・・・・
農地以外の部分はすぐに手にはいるのに、農地だけは手に入らないときって、どういう売買契約になるの？
そんな状態なのに、全額一括で払わなければならないの？
農家になるっていったって、わたしたちだけで営農できるの？　助っ人も必要じゃない？
などなど。もっともーっとたくさんの悩ましい問題を、各種、大小取り揃えております。というかんじ。



そんなあれやこれやを、ひとつひとつ、解決していく。
解決できない問題も丸抱えにして、可能性を探っていく。
その、気の遠くなるような作業を目の前に、わたしたちは深い深いため息をついたのでした。


うう、頭いたい・・・・・・・・・・！
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   <title>第66話｜農地を買うってどういうこと？</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/2008/01/66.html" />
   <id>tag:www.realtokyoescape.jp,2008:/tochiba//1.129</id>
   
   <published>2008-01-08T14:46:29Z</published>
   <updated>2008-01-08T16:55:30Z</updated>
   
   <summary>新年あけましておめでとうございます。 みなさまの暖かいお声を励みに続けてきたこの...</summary>
   <author>
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   </author>
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/">
      <![CDATA[<b>新年あけましておめでとうございます。
みなさまの暖かいお声を励みに続けてきたこのブログ、
「地主」にならないまんま、年を越してしまいました〜
今年はいろーんな意味で、勝負の年になりそうな予感。
やるときは、やりますよ。
とはいえ、わたしたちのやることなので
ふらふらよたよた、デコボコ珍道中になってしまうかなあ。
どうかみなさま、お見限りなく、今年も引き続きお付き合いくださいませ。</b>

<hr />

突然ですが、ここで問題です。
「農地」というのは、誰が持っているのでしょうか？ 


・・・はい、そうですね、「農家」が持っています。そりゃそうだ。


では、農家以外のヒトが、農地を手に入れることはできるでしょうか？
・・・答えは、ノー。ぶぶーっ。否。農家以外は基本的に農地は買えない！


ではでは、農家以外のヒトが、農地を手に入れたいと切望する場合、
一体どうすりゃいいのでしょうか？　３択です。


（１）農家になる。
（２）農家に嫁ぐ。
（３）あきらめる。


・・・正解は、全部です。どの方法が自分に相応しいか、ゆっくり考えて決めるべし。
ただし、（２）に関して言えば、そんなことができるのかい？　農地欲しさに嫁ぐのかい？
と自問自答してから判断するべし。一般的には選択肢のうちに入らないでしょう。


まあ、まともに考えれば、農家になるしかない、ということ。
なんとまあ・・・]]>
      「ここ、農地が含まれるんですよね」という不動産屋のＣさんのコトバが
実際どういう意味を持つのかをようやく認識しはじめたのは、
この土地の取得に向けて、本腰を入れ始めてからでした。



基本的に農地というのは、「農家同士での売買」しか許されていない（農地法第3条）ため、
もしアノ土地が欲しければ、先に「農家」にならなきゃいけないんですって。
でも、そんなの絶対無理じゃない？　土地もないうちから、農家になんてなれるわけがないでしょ？
ということで要するに、一般人が普通に買えるようなものではなのです、農地ってやつは。



それでもとにかく！
わたしたちのように、この土地が手に入らなければ死んでもいいとまで思い、
「神様仏様、ああどーかこの土地をわたくしめに恵んでくださいまし～」と祈祷するほど欲しければ、
土地のない農民＝小作人、からスタートするしかない。


つまり、誰かの土地を借りて農家としての実績を積み、
「あんたがたは立派に農家としてやってるようじゃな」としかるべきプロに認められて
はじめて「農家資格」というものを取得できるわけです。
（ちなみに、しかるべきプロとは「農業委員会」というその地域の‘農業のプロ集団’です。）
	

というわけで、じゃあ、それに当てはめて自分たちのことを考えると・・・・
じゃ、農家になるわけ？
と、素朴な疑問が湧きあがってくるわけです。


たしかに、広い土地が欲しいと願ってきましたよ。できれば田舎がいい、とも。でもですよ、
びゅーんと一足飛びに「農家になるの？　ならないの？」と決断を迫られるようなレベルにまで飛ぶと
びびりますよね。


まあフツウに考えれば「そんな条件がついてくるなら、この話はチャラってことで」とあっさり投げ出すのが
妥当だと思います。
というわけで、この土地は、やめました。


・・・なーんていうまともなセンスがないのが、あの土地に恋をしたわたしたち。
恋をすると、ヒトはなりふりかまわなくなる。
何と、「あっそう。じゃあ、農家になるにはどうしたらいいんだろう」と検討を開始したのです。
   </content>
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<entry>
   <title>第65話｜すべての鍵を握っているは、「農地の取得」という問題</title>
   <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/2007/12/65.html" />
   <id>tag:www.realtokyoescape.jp,2007:/tochiba//1.128</id>
   
   <published>2007-12-18T16:10:51Z</published>
   <updated>2007-12-18T16:23:27Z</updated>
   
   <summary>これらの和室群から成る母屋に連結して、増築部分には広い台所とお風呂・洗面所があり...</summary>
   <author>
      <name>Miori</name>
      
   </author>
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.realtokyoescape.jp/tochiba/">
      これらの和室群から成る母屋に連結して、増築部分には広い台所とお風呂・洗面所があり、ここには
たくさんの食器の入った棚や冷蔵庫、「愛妻号」という名のちょっと懐かしい洗濯機などが置いてありました。
それから、内と外から使える広―い納屋（いわゆる農具を収納する土間の物置きですね）、
納屋の上部となる２階には、まるで軽井沢山荘風の、窓越しに緑滴る洋間２室もあり！
      もう、なんというか、こんな家をセカンドハウスにしてしまったら神様からバチがあたりそう、というくらい
何もかも予想以上に立派で、戸惑いすら覚えたほど。
「あずまや」くらいのものを欲していたのに「旅館はいかが？」と勧められたようなもんです。
それにしても、古い農家というだけで、個人の趣味を越えて魅力的に見えるのは、なぜだろう？
わたしたちがこれからつくろうと思っても、絶対につくれないような家。
この土地の風土にすっかり溶け込んでしまって、デザインとか自意識みたいなものが、まったくない家。




夫はどう捉えたか分かりませんでしたが、わたしはこの家に、すっかり魅せられてしまいました。
同時に、こんな家を見てしまったら、いよいよ他の生半可な物件では満足できなくなってしまうかもしれない、
という恐怖も湧いてきました。
・・・・この家に、わたしたちの家族の歴史を重ねていくことが、本当にできるのだろうか？
「おばけだぞ～～」「きゃー！」と畳の上をドタバタ走り回っている子供達をたしなめるのも忘れ、
わたしはすっかり真剣に、この家とこの土地を手に入れられ可能性について、考え込んでしまいました。




そんな最中、にいにがCさんをつかまえて、何やら喋っているのが聞こえてきます。
「あのさあ、パパとママさあ、今日すごいケンカしたんだよ。ここに来るとき。」
あ！バカ！何喋ってるんだ！
わたしが焦ってにいにの口封じのために近寄ると、
「ね、ママ。目のおキズは大丈夫？」
・・・薄暗い部屋の中でサングラス外さないでいた意味がないじゃない！
もう、目も当てられない。フォローのことばも見つからずにおろおろしていると、
Ｃさんは「ボクはいくつ～？」とはぐらかしてくれましたが、その目は完璧に笑っています。
「にいに、あなた、ちょっといらっしゃい・・・！」
何で怒られているのか理解できないという顔のにいにを外に連れ出しましたが、あとの祭り。
暴力沙汰のある物騒な夫婦には、土地は売れない、なんて言われなきゃいいんだけど。




エニウェイ、
この土地を手に入れるに際し、すべての鍵を握っているは、「農地の取得」という問題でした。
一体、農地って、そんなに手に入りにくいものなんだろうか？
それは何故なのか？そして、どうすれば手にはいるのか？
この問題に直面したお話については、次回です。（けっこう重い話題です～）
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