第11話|不動産屋さん乱獲作戦
「ねえ、大雄山線の沿線ってどうかな。」
「でもそれって、車で2時間半とかかかるよ、きっと」
希望の持てる物件にまるでお目にかかれないという惨事に屈し、検索するエリアを拡大していったわたしたち。妥協できる範囲で、検索条件をゆるめていきました。
・第3京浜か東名高速を使ってアクセスする場所ならよしとする。
・とりあえず金額がべらぼうでなければチェックしておく(値引き交渉すればいいや。と)。
・上下水、都市ガスとか、そういうものはあとで考えればいっか。などなど。

野菜ジュースのみながらね。
すると、神奈川の僻地(いい意味で田舎ということ)には、それなりに魅力的な物件があることが判明!!(といっても、ひとつのサイトに1物件程度ですが。宅地じゃない、田畑や雑種地物件ですね)
また、カテゴリーとして「仲介土地」を検索しても出てこない物件が、「一戸建て 中古」というジャンルから発掘されたりして(いわゆる古家アリの広い土地)なるほどーと妙に感心したり。
そうやって、ちょっとずつ検索上手になっていきました。われながら、健気。
このあたりで、もうひとまわり成長したわたしたちは「ウェブ上にのっていない出物」を探そうという方針をうち立てました。つまり、なんとなく、地場の地主とつながりがありそうな不動産屋さんを(物件のラインナップから)かぎわけ直接連絡をし、まだ出回っていない情報を回してもらおう。という戦略です。ある程度まともな(もちろん「わたしたちにとって」まともな)物件があったら「詳細お知らせ下さい」と問い合わせフォームに記入し、さらにこんな文章をくっつけて、送るのです。
「セカンドハウスを建てる土地を探しています。家庭菜園に適していて、平坦地500坪以上、日当たり眺望がよい閑静な高台の土地が望ましいです。第3京浜あるいは東名高速をつかって1時間半以内で行ける場所がありましたらお知らせ下さい。現地を拝見します。」
これが結構、功を奏して、翌日には何通ものメールが届きました。いろんな物件の添付ファイルつきで。そこでまた、それぞれの不動産屋さんの得意がわかるわけ。つまり「500坪以上」と希望しておいても、「駅近、病院にも近い優良物件です。120坪」とふつうよりちょっと広い宅地を紹介されたり、「600坪 900万円 調整区域」という、建物の建てられない激安物件もあったり。あるいは「1000坪 1980万円 道路づけがなく、敷地の過半は北斜面、有効面積45坪ですが」というのものあり、なーんでオススメしてくるのだろう?と素朴に疑問に思うこともままありました。
それでも、中でキラリと光る物件が、あったのです。この物件との出会いで、わたしたちの土地探しの一つ目の山場を迎えました。
