biopio / greenz.jp

text / photo = 大我さやか(Open A)

左がgreenz.jpを運営するbiopio取締役の松原広美さん、右が親友でgreenz森の家の住人であるフリーランスライターの浅倉彩さん

メディアを通してクリエイティブで持続可能な世界をつくるソーシャルデザインカンパニー

Webマガジン「greenz.jp」や月1回開催されるイベントgreen drinks Tokyoなどを展開するbiopioは、クリエイティブで持続可能な社会の実現を目指すソーシャルデザインカンパニーだ。もはやサステナビリティを考える人々、新しい時代の暮らしへシフトしている人々の活動のハブとして機能している会社だ。その活動の拠点がじつは房総にもある。いすみ市の奥、中滝アートビレッジの裾野にある別荘を昨年、房総R不動産の紹介で借りた。biopioは都内にオフィスを持つクリエイティブ集団。メディアやイベントを通じて、環境の諸問題を解決するグッドアイデアを魅力的に伝えている。近年、持続可能性というキーワードをよく目にしたり、エコ思考が急激に注目されてきたとはいえ、まだまだエコというと人によってはとっつきにくかったり、無関心なテーマだったりすると思うが、biopioがすごいのは、環境問題を解決する『グッドアイデア』に注目して記事が書かれていて、そのアイデアが本当に面白い。まさに環境系GIZMODEといった感じで、環境に興味があるなしに関わらず、ついつい読みふけってしまうフラットなメディアだ。

そのサイトを運営するbiopioが、次のステップとし考えているのは、新しい時代の、本質的にサステナブルな暮らしをみんなで実験していくリアルなコミュニティづくり、greenz villageの実現だ。そこでは、biopioのミッションでもあるクリエイティブで持続可能な社会をつくることにたくさんの人が共鳴し、ともにその実現のためにソリューションやアイデアを共有し、実践していく。そんなgreenz villageの実現の第一歩としての第一歩として、アイデアの実験場として、中滝の別荘を借りた。

biopio取締役の松原広美さんは、週末は中滝の別荘で、ウィークディは都内で過ごす二地域居住者。フリーランスライターの浅倉彩さんは、元々大学ウィンドサーフィン部時代の後輩で、以前はブラウンズ・フィールドの研修生として住み込みで働いていたそうだが、biopioがこの別荘を借りるときにウィークディの管理人(というか住人)として移住してきた。二人ともサーフィンが大好きで、かつこの中滝の鬱蒼とした森の魅力に取り憑かれてしまった人々だ。

ここで、中滝アートビレッジを簡単に紹介すると、山一棟丸々アートビレッジという、ジブリの世界のような場所だ。その山の中には別荘やゲストハウス、ドミトリーが点在し、アスレチックのような急な階段や獣道で全てつながっている。驚くのは、この山奥にDJブースを構えたバーや本格的なインドカレー屋まであって、野生型コミュニティビレッジ化していることだ。

この裾野に実験場を構えたbiopioが描くgreenz villageの構想は、脱東京を掲げ、田舎移住を推奨し、ストイックな自給自足的生活ではない。むしろ、テクノロジーやクリエイティビティを活かし、都心に行かずとも情報が活発に発信、共有され、それによって人がさらにつながり、地域経済がきちんと循環していくネットワーク社会だ。そこには、自然と共生し、調和した、本質的にムリ・ムダ・ムラのない新しい時代のライフスタイルとワークスタイルがあるはずだ。そして、そこでは個人も環境も社会も経済も、いまよりは少しバランスがとれた健全な状態で、人々のココロ豊かな暮らしがあるに違いない。

そのために、房総R不動産、農業ビジネスや近くのブラウンズフィールドなど、地元の人やお店をうまくネットワークして、ワークショップやイベント、新しいプロジェクトを動かすドライバーとしての活動を展開し始めた。

発信するメディアからリアルなコミュニティづくりまで。biopioの活動は今後も目が離せないほど、面白くなっていくだろう。


鬱蒼とした中滝の森の中に佇むbiopioのオフィス

枕木の敷かれた前庭の家庭菜園

中滝アートビレッジの入口、この中にアスレチックのように家々が点在する

6月に行われたbiopioのネットワーキングブランチに房総R不動産も参加